8020運動とは
8020とは「ハチマルニイマル」と読みます。

 80(ハチマル)は80歳という年齢、20(ニイマル)は残っている歯の数です。親知らず(智歯)を除く、28本のうち20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食べ物を噛みくだくことができ、おいしく食べられるといわれています。「酢だこ」のような粘弾性がある食物でも、20本あれば95%の人がよく食べられます。

 つまり8020とは、80歳になっても自分の歯を、20本以上保とうということです。

 厚生労働省と日本歯科医師会では十分な咀嚼機能の維持によって健康を維持していくことを目標とした「8020運動」を展開しています。






歯とお口の大切な
4つの役割

1.摂食・嚥下(のみこみの)機能 
  
  消化吸収の第一歩で呼吸する器官でもあります。                         

2.コミュニケーションの機能   
          
会話をして表情をつくります。

3.感覚の機能    
     
味覚・触覚・温度覚を感じ脳機能の活動・発達を促します。

4.感染防御機能   
    唾液には病原性のある細菌やウイルスを殺菌する
作用があります。


噛む8大効果 


1.味覚の発達を促す    
         よく噛むと食べ物本来の味がわかります。

2.発音をはっきりさせる 
      歯並びがよく、お口をしっかり開けて話すと、きれいな発音
ができます。

3.脳の働きを活発にする   
      よく噛むと脳細胞の働きが活発になります。


4.歯の病気を防ぎ口臭を少なくする             
         
よく噛むこと唾液がたくさん出て、口の中をきれいにし、口臭の発生も減少
      させます。

5.肥満を防ぐ                    
         
よく噛むことがダイエットの基本です。

6.がんを防ぐ                    
      唾液に含まれるある酵素には、発がん物質の発がん作用を消
す働きがあると
      いわれ研究が進められています。


7.胃腸の働きを促進する 
         よく噛むと唾液の中の消化酵素がたくさん出ます。

8.全身の体力向上とストレス解消        
      よく噛むことで力がわき、日常生活への自信も生まれます。



  歯とお口の健康は全身の健康の源

 歯と歯ぐきの健康は、明るく豊かな生活に欠かせない大切なものです。

     【歯・口腔の病気→全身に影響】

 全身         敗血症・頭痛・肩こり・内臓の不調・栄養障害

 妊娠         早産・低体重児出産

 消化器・呼吸器の病気 胃炎・胃潰瘍・誤嚥性肺炎(お年寄りの肺炎の原因は口の中に)

 循環器の病気     心内膜炎・心筋炎・動脈硬化

 皮膚の病気      皮膚炎(皮膚炎も口の中に原因がある場合もあります。)

 代謝異常の病気    糖尿病(歯周病を治療すると血糖値が下がる場合もあります。)


めざそう8020

自分の歯でよく噛んでゆっくりと楽しみながら食べることは、心と体の健康を保ち、生活の質
QOL)を高め、人生をより一層豊かにしてくれます。

【歯と歯ぐきを守る7つのポイント】

1.毎日の健康管理に気をつけましょう。

2.丈夫な歯を作るためにバランスのとれた食事を心がけましょう。

3.正しいブラッシングでていねいに歯をみがきましょう。

4.よく噛んで食べましょう。

5.糖分はできるだけ控えましょう。

6.定期的に歯科健診を受けましょう。

7.歯や歯ぐきに症状があれば、すぐに歯科医師に相談してみましょう。

 自分の歯でなんでも噛むためには、普段からのお口の健康管理が大切です。かかりつけ歯科医や歯科衛生士に正しい歯の磨き方を指導してもらい、自分の歯や入れ歯の不具合を放置せず、ご自身のお手入れの確認を定期的に歯科医院で受けられることが大切です。